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アフターピルは低用量ピルとどう違うの?

2020年03月02日
心配している女性

一般的に医薬品を服用する量は、病気の症状や程度に応じて調整します。抗生物質や抗ウイルス薬は症状に応じて服用量を増やす場合がありますが、病原体(細菌やウイルス)の増殖を抑えるという効果は同じです。これに対して女性用のホルモン製剤(ピル)は、症状の程度ではなくて使用目的に応じて摂取する有効成分の量を変えます。女性用のピルは配合されている有効成分の種類が同じでも、配合量の違いで使用目的・効果が大きく異なります。

一般的に経口避妊薬として低用量ピルが使用されますが、これはあらかじめ薬を服用することで妊娠しない状態にするための働きがあります。これに対してアフターピル(緊急避妊ピル)と呼ばれるホルモン剤は避妊に失敗した場合(コンドームの破損など)に、後で服用して妊娠を防ぐための薬です。アフターピルを正しく服用すれば、受精卵が着床することを防ぐことで緊急避妊をすることができます。

アフターピルの成分は黄体ホルモンと卵胞ホルモンの2種類で、低用量ピルと同じです。ただし含まれる有効成分の量の点で低用量ピルと大きな違いがあり、配合量が多いことから性交の後に飲んでも妊娠を防ぐことができます。アフターピルはホルモンの配合量が多いので、低用量ピルよりも副作用が強くなるというデメリットがあります。アフターピルは望まれない妊娠を防ぐために副作用が出ることを覚悟した上で服用するもので、低用量ピルのように習慣的に服用する薬ではありません。

従来は、緊急避妊のためにヤッペ法と呼ばれる方法が用いられていました。ヤッペ法は中用量ピルを性交後3日以内に2錠、12時間後にさらに2錠を服用する必要があります。ヤッペ法の欠点は、12時間後に2回目の服薬を忘れると避妊に失敗する恐れがあることです。

2011年5月に1回の服用で緊急避妊ができるノルレボ錠が日本国内で薬事承認され、処方されるようになりました。ノルレボ錠は、性交後3日以内に1回だけ服用すれば高い確率で妊娠を防ぐことができます。3日以上が経過してしまうと避妊に失敗する可能性があるので、早めに服用することが求められます。

アフターピルは市販されておらず、婦人科クリニックなどで処方してもらう必要があります。処方箋薬ですが健康保険が適応されないので、薬の値段が高くなってしまいます。医療機関ごとに1回分の費用に違いがありますが、診察料と薬代の合計で1~2万円の費用がかかります。もしも連休中に避妊に失敗してしまった場合は、急いで休日診療をしているクリニックを探す必要があります。低用量ピルであれば1か月分の薬代は2~3千円程度なので、1回分だけしか避妊ができないアフターピルの値段はかなり高額です。